修験道においては、山岳は曼荼羅であり、諸尊、諸菩薩が居住する聖地とされています。
故に霊山の霊験を信じ、仏の懐の中で修行を重ねることによって超自然的な力を体得し、その法力によって衆生を済度する呪術宗教的活動を行う山伏(修験者)の宗教が修験道です。
日本古来の山岳信仰が、外来の宗教である密教、陰陽道等と集合、融和しひとつの宗教として形成されました。
主に「不動明王」「金剛蔵王権現」を本尊として祀ります。
現代においては、本山派修験(天台系・京都聖護院が本山)と、当山派修験(真言系・醍醐三宝院が本山)の二つが主流となっています。
空海の実弟・真雅(しんが)の弟子。弘法大師の孫弟子。
貞観16年(874)に密教修行の道場として、京都伏見に醍醐寺を創建。
弘法大師・空海が開いた真言密教の山岳仏教的性格を日本古来の山岳信仰と融和させることで、発展的に継承される。
役小角(えんのおづぬ)以来途絶えていた大峯山の「峰入り」を再興し、「当山派修験の祖」「大峰中興の祖」と仰がれる高僧。
理源大師の御誓願は「実修実証」(入りて学び、出でて行う)。
大和の葛城山で修行された修験道の開祖。
「役(えん)の行者」「神変(じんべん)大菩薩」と呼ばれ崇められています。
すでに奈良時代から稀代の呪術者として広く知られていました。
修験道の本尊として、金峰山で「金剛蔵王権現」を感得されました。
真言宗醍醐派各寺院では、弘法大師・空海と理源大師・聖宝と神変大菩薩・役小角を醍醐派の三祖として、日々礼拝致しております。